【結論】生命保険が「いらない」は本当?不要なケースと必要な人の違いを徹底解説

保険

「生命保険って本当に必要なの?」「自分には生命保険はいらない気がする…」

そう考えて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。毎月の保険料負担は決して軽くないですし、できれば加入したくない、あるいは解約したいと思うのは自然なことです。

結論から言うと、生命保険がすべての人にとって「絶対に必要」なわけではありません。 状況によっては、生命保険が「いらない」あるいは「優先度が低い」ケースも確かに存在します。

しかし、その判断を誤ると、万が一の際に遺された家族が経済的に困窮してしまうリスクもあります。「いらない」と判断する前に、まずは生命保険の役割を正しく理解し、ご自身の状況に本当に不要なのかどうかを冷静に見極めることが重要です。

この記事では、「生命保険がいらない」と言われる理由や、本当に不要な可能性が高いケース、それでも必要となるケース、そして生命保険以外の備えについて、分かりやすく解説します。

この記事を読むことで、あなたは生命保険の必要性について客観的に判断できるようになり、ご自身やご家族にとって最適な選択をするためのヒントを得られるでしょう。

なぜ「生命保険はいらない」と言われるのか?

多くの人が生命保険の必要性に疑問を感じる背景には、いくつかの理由があります。

  1. 保険料の負担が大きい: 特に貯蓄性のある終身保険などは、保険料が高額になりがちです。毎月の固定費として重くのしかかり、「もったいない」「他のことにお金を使いたい」と感じる原因になります。
  2. 公的保障がある: 日本には、国民皆保険制度による医療費の自己負担軽減(高額療養費制度など)や、万が一の際の遺族年金制度など、一定の公的保障があります。「国の制度があるから、民間の保険は不要では?」と考える人もいます。
  3. 貯蓄で十分だと考える: 十分な貯蓄や資産があれば、万が一の際の葬儀費用や当面の生活費などを賄えるため、保険は不要だと考える方もいます。
  4. 独身で扶養家族がいない: 守るべき家族がいない場合、自分が死亡しても経済的に困る人がいないため、死亡保障の必要性を感じにくいでしょう。
  5. 保険の内容が複雑で分かりにくい: 様々な特約が付いていたり、仕組みが複雑だったりするため、本当に自分に必要な保障なのか理解しづらいと感じる人もいます。
  6. 使う機会が少ない(と思っている): 若くて健康なうちは、病気や死亡のリスクを身近に感じにくく、「保険料を払うだけ損」と感じてしまうことがあります。

これらの理由はどれも一理ありますが、公的保障だけでは不足するケースや、貯蓄だけでは対応しきれないリスクがあることも事実です。

生命保険が本当に「いらない」可能性が高いケース

では、具体的にどのような場合に生命保険が不要、あるいは優先度が低いと言えるのでしょうか。主なケースを見ていきましょう。

1. 十分な貯蓄・資産がある人

  • 目安: 葬儀費用(平均150~200万円程度)、当面の生活整理資金、遺された家族の将来の生活費や教育費などを、すべて自己資金で賄えるだけの金融資産がある場合。
  • 注意点: 必要な金額は家族構成やライフプランによって大きく異なります。また、不動産などの流動性の低い資産は、すぐに現金化できない可能性があるため注意が必要です。

2. 扶養家族がいない独身の人

  • 理由: 自分が死亡しても、経済的に困る人がいないため、高額な死亡保障の必要性は低いと言えます。
  • 注意点: 葬儀費用や身辺整理費用は必要になる可能性があります。また、ご自身の病気やケガに備える医療保険や就業不能保険の必要性は別途検討する必要があります。

3. 夫婦共働きで子供がいない(DINKS)世帯

  • 条件: お互いに経済的に自立しており、片方が亡くなっても、残されたパートナーが自身の収入だけで生活を維持でき、かつ十分な貯蓄がある場合。
  • 注意点: 住宅ローンなどが残っている場合は、その返済をどうするか考慮が必要です。また、将来子供を持つ予定がある場合は、その時点で保障を見直す必要があります。

4. 子供がすでに独立し、配偶者に十分な資産や年金がある高齢者

  • 理由: 子供への経済的支援の必要がなくなり、配偶者も自身の年金や資産で生活できる場合、大きな死亡保障は不要になることが多いです。
  • 注意点: 葬儀費用や相続対策(相続税納税資金など)のための資金は確保できているか確認しましょう。

これらのケースに該当する場合でも、「絶対に不要」と断言できるわけではありません。ご自身の価値観や、わずかなリスクにも備えたいという考え方によっては、必要となる場合もあります。

それでも生命保険が必要になるケースとは?

一方で、以下のようなケースでは、生命保険の必要性が高いと言えます。

1. 扶養家族がいる(特に小さい子供がいる)

  • 理由: 大黒柱に万が一のことがあった場合、遺された家族(配偶者や子供)の生活費、教育費などを長期間にわたって保障する必要があります。遺族年金だけでは不足する場合が多く、生命保険がその不足分を補う重要な役割を果たします。
  • 考えるべき保障: 必要な期間(子供が独立するまでなど)に絞った「定期保険」などが合理的です。

2. 配偶者や親などを経済的に扶養している

  • 理由: 専業主婦(夫)の配偶者や、仕送りをしている親などがいる場合、自身の死亡によってその方々の生活が成り立たなくなるリスクがあります。

3. 多額の住宅ローンなどの負債がある

  • 理由: 団体信用生命保険(団信)に加入していれば、死亡時にローン残高はなくなりますが、団信がない場合や、その他の借入金がある場合は、遺族に返済負担が残ります。生命保険金で借金を清算できるように備える必要があります。

4. 自営業・フリーランス

  • 理由: 会社員と比べて公的保障(遺族厚生年金など)が手薄になる場合があります。また、事業の借入金などがある場合も、死亡保障の必要性が高まります。自身の病気やケガで働けなくなった場合の収入減に備える就業不能保険なども重要です。

5. 葬儀費用や身辺整理費用を確実に準備したい

  • 理由: 貯蓄が十分でない場合や、遺族に金銭的な負担をかけたくない場合、少額の死亡保険(終身保険など)で葬儀費用等を準備しておくという考え方もあります。

6. 相続対策が必要な人

  • 理由: 相続税の納税資金として、あるいは遺産分割を円滑に進めるために、生命保険の死亡保険金が活用されることがあります。(生命保険金には一定の非課税枠があります)

生命保険の「いらない」部分を見直す視点

「生命保険=死亡保障」と考えがちですが、医療保障、がん保障、就業不能保障など、様々な特約があります。「今の保険、本当に全部必要?」と疑問に感じたら、以下の点を見直してみましょう。

  • 保障額は適切か?: 子供の成長などライフステージの変化に合わせて、必要保障額は変わります。過剰な保障になっていないか確認しましょう。
  • 保障期間は適切か?: 子供が独立するまでなど、必要な期間だけの保障(定期保険)にすれば、保険料を抑えられます。
  • 貯蓄性の保険は本当に必要か?: 保険で貯蓄も、と考える方もいますが、保障と貯蓄(投資)は分けて考えた方が効率的な場合が多いです。「掛け捨て」の保険で保障を確保し、貯蓄はiDeCoやつみたてNISAなどを活用する方法も検討しましょう。
  • 特約は必要か?: あまり使う可能性の低い特約や、公的保障でカバーできる部分の特約は、解約を検討しても良いかもしれません。

生命保険の代わりになる備え

生命保険に加入しない、あるいは保障額を減らす代わりに、以下のような方法でリスクに備えることも重要です。

  • 貯蓄・資産形成: 最も基本的な備えです。生活防衛資金(生活費の3ヶ月~1年分)を確保し、さらに将来のための資産形成を進めましょう。
  • 公的保障の理解と活用: 高額療養費制度、遺族年金、傷病手当金など、利用できる公的制度を正しく理解しておくことが大切です。
  • 医療保険・就業不能保険: 死亡リスクだけでなく、ご自身が病気やケガで働けなくなった場合の収入減や医療費負担に備える保険も検討しましょう。
  • 家計の見直し・節約: 無駄な支出を減らし、貯蓄に回せるお金を増やすことも、リスクへの備えとなります。

まとめ:生命保険が「いらない」かどうかは、あなた次第

「生命保険 いらない」という検索キーワードの裏には、「本当に必要なのか?」という切実な疑問があります。

生命保険は、万が一の際に遺された家族の生活を守るための重要なツールですが、すべての人に同じように必要なわけではありません。

  • 十分な資産があるか?
  • 守るべき家族(扶養者)がいるか?
  • 公的保障でどれだけカバーされるか?
  • 万が一の際に、経済的にどれくらい困る可能性があるか?

これらの点を冷静に分析し、ご自身の状況や価値観に照らし合わせて判断することが重要です。

もし判断に迷う場合は、特定の保険会社に属さない独立系のファイナンシャル・プランナー(FP)などに相談し、客観的なアドバイスを求めるのも良いでしょう。

この記事が、あなたの生命保険に対する疑問を解消し、最適な選択をするための一助となれば幸いです。


この記事を書いた人:かんとりー(ファイナンシャルプランナー2級)

節約・投資・デジタル活用を中心に、暮らしに役立つ情報を発信中。

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